円錐角膜とは
角膜に起こる非炎症性変性疾患で、角膜の中央部が薄くなり円錐状に突出してくる病気で、その多くは両眼性です。一般的に10代後半思春期頃に発病し、初期は見え方に軽い変化がおこるだけですが、やがて眼鏡では視力矯正が難しくなります。
正常な角膜
円錐角膜
円錐角膜の原因
今のところはっきりとした原因はわかっていません。
遺伝・アトピー・眼をこする事などが原因ではないかと考えられています。
円錐角膜の治療方法
・ハードコンタクトレンズ
基本的には、ハードコンタクトレンズを装用します。
初期の場合を除き、眼鏡やソフトコンタクトレンズでは矯正できません。
進行例には、カスタムメイドの専用ハードコンタクトレンズを処方することもあります。
※円錐角膜へのコンタクトレンズの処方は、当院でも行っております。
・角膜移植
症状が悪化し、ハードコンタクトレンズによる矯正ができなくなった場合は、角膜移植手術を行います。角膜移植の成功率は9割以上で、移植手術の中では最も良いとされています。
・角膜クロスリンキング
最近では角膜クロスリンキングと呼ばれる治療法もあります。
これは、角膜にリボフラビン(ビタミンB2)を点眼しながら紫外線を角膜に照射すると、角膜の大部分を占める実質コラーゲン繊維が架橋(クロスリンキング)されます。
これにより角膜の強度が強くなり、今の角膜形状を保持して円錐角膜の進行を抑えることができます。