花粉症(アレルギー性結膜炎)について

花粉症(アレルギー性結膜炎)の症状

アレルギー性結膜炎は次のような症状がおこります。

  • 目のかゆみ
  • 目の異物感(ゴロゴロする)
  • 目の充血
  • 涙が出る
  • メヤニが出る

一般的に、花粉症(アレルギー性結膜炎)は、毎年同じような季節に起きること、左右の症状の程度差はあっても両方の目に出るのが特徴です。
花粉症の場合、目の症状だけではなく、鼻の症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)を伴う場合が多く、のどの症状(のどのかゆみ、イガイガする)や、皮膚のかゆみなどの症状が現れることがあります。ひどい場合は全身の倦怠感、発熱なども伴うことがあります。

かゆいときは、ついこすってしまいがちですが、かゆさが増して症状が悪化してしまうことがありますので、かゆみを抑える適切な治療を受けてください。冷やすと少しおさまる傾向にありますので、対処法の一つとしてお勧めします。
目の異物感、ゴロゴロ感も気になるところです。花粉が入っているからゴロゴロすることもありますが、目を洗っても落ち着かないこともあります。それはまぶたの裏側の結膜が炎症を起こして腫れてくることによってゴロゴロ感を感じるからです。こすらないようにしましょう。

花粉が飛散する条件

花粉の大量飛散は以下の条件が重なると起こります。

  • 晴天で気温が高い
  • 雨上がりの翌日
  • 乾燥している
  • 風が強い日
  • 昼前後と日没後

条件が揃っている日は症状がひどくなる傾向にありますので注意が必要です。

2021年花粉の飛散状況・予測

今年は暖かい冬でした。その関係でスギ花粉もヒノキ花粉も早い飛散開始となりました。スギ花粉の飛散開始時期は、1月1日から毎日の最高気温を積算して400℃を超える頃に飛び始めるというデータがあります。植物の育成状況を知る為に積算気温が用いられており、スギ花粉は400℃なのだそうです。今年は2月7日(日)に東京、神奈川、埼玉、千葉が「花粉シーズン」に入りました。3月末頃にかけて続き、4月現在スギ花粉はだいぶ減ったようです。とはいえ、まだゼロではありません。あともう少しです。気を抜かず治療を続けましょう。
スギが減るのに反してヒノキ花粉はサクラの開花の頃に飛び始めます。今年は3月14日(日)に東京に桜の開花宣言が出ました。その頃から少しずつですがヒノキ花粉は飛び始め、今年は異例の早さで飛散が始まってしまいました。ヒノキ花粉は今がピーク。例年はゴールデンウィークまで続きます。あと1ヶ月対策は万全にお過ごし下さい。
しかし、花粉はスギやヒノキだけではなく、初夏はイネ科の、秋にはブタクサ属などの草木植物の花粉も広い地域で飛散しています。症状が出る方は、対策を行いましょう。

花粉症(アレルギー性結膜炎)の予防方法

日常の生活でできる予防方法です。
花粉飛散量が多いときには、外出はなるべく避けましょう。
外出時は、マスク、メガネ、花粉症予防のゴーグル、帽子、つるつるした素材のコート等を着用し、家に入る前に脱ぎ、家に花粉を持ち込まないようにしましょう。
ウールや凹凸のある生地は花粉が付きやすいので避けたほうが良いでしょう。
帰宅したら直ぐにお風呂に入り、髪の毛等に付いた花粉を洗い流しましょう。
目に入った花粉は、防腐剤が入っていない人工涙液の点眼薬を4〜5滴垂らして洗い流すのも一つの方法です。
規則正しい生活をしましょう。
お酒やタバコ、刺激の強い香辛料の摂取は控えめに。

花粉症(アレルギー性結膜炎)になったら?

目のアレルギーの治療には抗アレルギー薬という目薬を主に使います。かゆい時だけ点眼するのではなく、決められた用法容量を守ってきちんと点眼をする事で効果が得られます。さらに症状が強い場合は、副腎皮質ステロイド薬も用いられることがありますが、副作用が現れることがあるので、使用にあたっては注意が必要です。指示に従った点眼をお願いします。また、症状に合わせて抗アレルギー薬を飲み薬として服用することもあります。
早めに眼科を受診し、適切な治療を受けましょう。