ICLとは
ICLとはInplantable contact Lensの略です
眼内コンタクトレンズ治療は、眼の中にレンズを挿入してしまうため、コンタクトレンズのように日常生活の中で外れることや、ズレたりしてしまうこともありません。毎日の付け外しやケアも不要です。ICLはコラーゲンを含む生体適合性の高い素材で作られており、眼の中で異物として認識されにくい特性があります。有害な紫外線をカットする機能もあり、半永久的に使用可能です。角膜を削るレーシック療法とは違い、鮮やかな見え方で、ドライアイや夜間のハロー・グレアの出現が少なく、長期安定性に優れた結果が期待されます。
レーシックとの違い
- 角膜を削らないため、レンズを取り出し元へ戻すことができます
- シャープで鮮やかな見え方が期待できます
- 近視や乱視の強い方にも対応
- 角膜の薄い目にも対応
- ドライアイの原因になりにくい
- レンズ自体に紫外線をカットする効果があります
- 入院不要の手術で、翌日には快適な視力回復が期待できます
- 夜間でも綺麗な見え方が期待できます
コンタクトと眼鏡との違い
- 日々のお手入れが不要です
- コンタクトレンズの連続装用による、眼の障害を防ぎます
- ICL手術をすることで、将来的な眼の障害を防ぐことも可能です
このような方におすすめします
- メガネをかけたくない
- コンタクトのお手入れが面倒
- 近視で悩んでいる
- 乱視で悩んでいる
- コンタクトレンズでドライアイになりやすい
- レーシックは適応外と言われた
- 近視矯正手術に興味があるが、レーシックは怖いイメージがある
ICL(眼内コンタクトレンズ治療)はメガネやコンタクトレンズの煩わしさから開放してくれます。
ICLの特徴
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- 目に優しい
- ICLのレンズはソフトコンタクトレンズのように柔らかく、生体適合性が高い無色透明の素材です。有害な紫外線をカットする機能もあり、半永久的に使用することが可能です。
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- お手入れ不要
- 目の中のレンズは、くもったり汚れたりしないので、日々のお手入れやメンテナンスは不要です。目の中でゴロつきを感じることもありません。
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- 入院不要
- 眼内コンタクトレンズの治療は、レンズを専用の器具で目の中に入れます。傷口が約3ミリと小さいので回復が早く、日帰りでの手術が可能です。
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- 角膜を削らない
- 眼内コンタクトレンズ治療は、角膜を削るレーシック治療と違い、角膜の形がほとんど変化しません。その為、万が一の場合治療前の状態に戻すことができます。また、レーシックで度々問題になる夜間の眩しさが抑制され快適な視界が期待できます。
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- 将来の目の病気
- 眼内コンタクトレンズ治療のレンズは、取り外して元の状態の戻すことができるので、将来白内障などの目の病気になった際に、治療の選択肢が狭まるリスクが少なくなっています。
ICL手術までの流れ
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1
適応検査と診察
ICL手術を受けていただけるか、適応検査を致します。
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2
精密検査
レンズ選択の為の精密検査を受けていただきます。
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3
術前説明とお薬の処方
手術前後の生活の注意事項などをご説明いたします。
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4
手術
手術は両眼15分程度で終了です。
手術後の症状について
見え方について
- 術後1週間ほどは、炎症などで視力が変動することがあります。
- 施述後しばらくは、夜間や暗い中で光を見た時に、眩しさを感じる場合があります。(ハロー・グレア・光の輪)
- 帰宅〜翌日は、異物感、充血、かすみがありますが、 傷口が治癒し炎症が治まることで、時間とともに自然に改善します。
注意事項
手術後一定の期間、日常生活について一部制限があります。当院では適応検査後と手術直前に詳しくご説明を致します。
- 洗髪・洗顔
- シャワー・入浴
- 化粧・アイメイク
- 飲酒・たばこ
- 運転
- お仕事
- 運動全般
- ご旅行
ICL手術の料金について
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両眼(乱視なし)
600,000円(税込)
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両眼(乱視あり)
700,000円(税込)
よくあるご質問
Q何歳から手術を受けられますか?
適応年齢は20歳から45歳までです。ICL手術を受けられる方の平均年齢は33歳くらいです。あまり若いと、その後に近視が進んでまた視力が低下してしまうことがありますので、成人になり、なおかつ1年以上変わっていないことが望まれます。また、年齢の上限ですが、老眼がまだ出ていない頃、40代半ばまでに手術を受けられたほうがいいと言われています。ICL手術によって遠くが見えるようになる代わりに、近くを見るときに老眼鏡をかけなくてはならない可能性があるためです。
Q痛みはありますか?
手術は局所麻酔で、痛みはほとんど感じません。手術後の痛みもほとんどありません。1週間くらいころころする感じはあるかもしれませんが、その後なくなります。
Q手術後どれくらいで視力回復しますか?
手術翌日は、多少の炎症や手術中に使用した薬剤の影響などでぼんやり見えていますが、視力は数日から1週間ほどでよくなります。自然な見え方で安定するには個人差があり、1ヶ月から3ヶ月ほどかかります。また、レンズを入れるために切開した部分によって、一時的に乱視がでることもあります。そのため、手術後2~3週間は見え方が良くないことがあります。
Qレンズは一生いれっぱなしで大丈夫?
眼内コンタクトレンズ(ICL)は、白内障手術に使われている眼内レンズと同じ素材でできており、耐久性や生体適合性が良い素材でできていますので、大丈夫です。
Qハロー・グレアとはなんですか?
暗いところで明るいライトなどを見た時に光の周りににじんだ輪が見える現象をハローといい、ギラギラと光って眩しい症状をグレアといいます。症状の度合いや期間には個人差がありますが、レーシックよりも軽く、夜間の運転が困難になることはありません。術後数週間で脳が順応し殆どきにならなくなります。
ICL手術の適応範囲
●角膜の形状が特殊でない方
円錐角膜など角膜が特殊な形状をしている方の手術はできない場合がございます。また、レーシックなどの角膜屈折矯正手術歴のある患者様は手術ができない場合があります。
●緑内障や眼底等のご病気が無い方
緑内障や黄斑変性、網膜剥離などといった目の病気を患っている方は場合によっては手術ができない場合があります
●妊娠又は授乳期の方
術前術後に抗生剤の点眼、内服を行うため、妊娠中の場合は手術を避けるようお願いをしています。
ICL手術のリスクとデメリット
手術費用が高額
ICL手術は自費診療となり、費用が高額になります。
1dayコンタクトレンズを毎日使用された場合、約10年で60万程の費用がかかります。
老眼や白内障が始まる年齢の方より、若いうちに手術を行った方が、トータル的な出費を抑えることができる可能性があります。
白内障のリスク
ICLと水晶体が接触した場合や、房水の流れが悪くなることによる代謝異常によって、水晶体の混濁(白内障)をきたすことがあります。白内障が軽微な場合には経過観察を行いますが、白内障が著しい視力低下をきたす場合には、新たに水晶体を摘出する白内障手術を行い、眼内レンズを挿入し視力を補正します。水晶体を摘出した場合には、調節機能が失われます。
以前は白内障になる時期を早める懸念がありましたが、現在使用しているレンズの中心に穴が開いたICLでは、白内障のリスクが殆どなくなりました。
角膜内皮減少
これは白内障手術など、眼の手術全般のリスクになりますが、ICLの際に角膜内皮細胞が減少する場合もあります。角膜内皮細胞は角膜の最内側にある細胞で、年齢により異なるが3000個/mm2が正常ですが、この角膜内皮細胞は再生しません。この細胞が減少し500/mm2を下回ると水疱性角膜症となり、角膜内皮移植が必要になることがあります。その為、元々の角膜内皮細胞が少ない方はICL手術を受けられない可能性がございます。
その他の疾病リスク
白内障手術などの一般的な手術にみられる合併症又は副作用等が生じる可能性が考えられます。
前房出血、瞳孔異常(ブロック、捕獲、変形)、フィブリン析出、毛様体炎、
硝子体炎、眼内炎、黄斑浮腫・変性、網脈絡膜剥離、房水漏出、創口閉鎖不全 等。
万一上記のような術後合併症又は副作用が発現した場合には、適切な処置を行います。