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はやり目
はやり目とはウイルス性結膜炎の一つ、流行性角結膜炎の事をいいます。流行性という名前の通り、ヒトからヒトにうつりやすい結膜炎になります。
結膜炎の種類
1.アレルギー性結膜炎
春先になるとニュースや天気予報でも報じられる「花粉症」や「アレルギー性結膜炎」はヒトからヒトへは感染しません。
2.ウイルス性結膜炎
夏になると増え、感染する厄介な結膜炎です。ウイルスは温かいところで活発に動くため夏に流行します。症状や潜伏期間が異なりますが、短期間に集団的に発生します。初発には片眼の症状であっても時間経過とともにもう片方の目にも症状が現れることがあります。目ヤニ、充血、涙、ゴロゴロなど、辛い症状が出ます。
「はやり目」といわれる「流行性角結膜炎」はウイルス性結膜炎のなかで一番多い疾患。
プールの授業が始まると増える「プール熱」と言われる「咽頭結膜炎」はのどの痛みを伴います。
結膜下出血もおこす「急性出血性結膜炎」があります。
【ウイルスの種類と発症までの期間】
・流行性角結膜炎 アデノウイルス 感染後7日から14日で発病
・咽頭結膜炎 アデノウイルス 感染後5から7日で発病
・急性出血性結膜炎 エンテロウイルス 感染後1から2日で発病
3.細菌性結膜炎
細菌感染による結膜炎の原因になる細菌はいろいろありますが、ウイルスと異なり有効な点眼薬(抗生物質)があるので、短期間で治ります。ウイルス性なのか、細菌性なのかは、自覚症状が類似している時があるので判断が難しいことがあります。
感染経路
良くも悪くも「ウイルスは感染する」という意識が以前と比べると定着しています。ウイルスの感染経路をハッキリさせることは予防に繋がります。
1.飛沫感染
感染者の咳やくしゃみ、あるいは大きな声を出したときなどに生じる飛沫にウイルスが含まれており、それを他の人が口や鼻などから吸い込むことによって生じる感染です。
2.接触感染
感染者やものを介して感染していない人の手にウイルスが付着し、その手で目などに触れることによって生じる感染です。たとえば、不特定多数の人が触れる公共機関の手すりやドアノブ、スイッチなどは、感染者がウイルスのついた手で触っている可能性が高いといわれています。そのため、同じ場所を感染していないほかの人が触り、その手で目をこするなどの動作をすることによって感染してしまう可能性があります。
「インフルエンザ」や「新型コロナ」は、主に「飛沫感染」と「接触感染」です。対して「ウイルス性急性結膜炎」は「接触感染」で感染します。飛沫では感染しません。
ウイルスの大きさについて
まつ毛が平均100μm、花粉が30μm、細菌が5μm、に対して、ウイルスは0.1μm、と非常に小さいです。大きさのイメージは単位を変えて考えると分かりやすいかもしれません。例えば、花粉が30㎝だとすると、ウイルスは1㎜。ウイルスもまつ毛が入ったときみたいにゴロゴロすればすぐに洗い流せるのですが、このサイズ感なので目に入ってきても自覚できないのでしょう。
どうやって増えるのか?
ウイルスは、基本的に自分の子孫を作るための情報をもつ遺伝子(核酸)とそれを保護する殻から構成される非常に単純な構造です。そのため、自分が生きるために必要な道具を完全には備えておらず、生きた細胞の中に入り、その細胞から不足している機能を補ってもらい、はじめて増殖することができます。ヒトに病気を起こすウイルスはすべて、ヒトからヒト、あるいはヒトとヒト以外の動物との間で感染を繰り返しながら、生き(増え)続けています。ウイルスに侵入された細胞は破壊され、増えたウイルスは次から次へと新しい細胞に侵入し、細胞を壊しながら、さらに増えていくのです。そして、破壊された細胞が一定の数以上になると、症状が出ます。ウイルスに対するヒトや動物の抵抗力が強いときは、ウイルスは活動をすることができないので病気になりません。ウイルスに侵されないように、強い体を作りましょう。
治療法
結膜の細胞に侵入したウイルスを効果的に排除する薬はありません。このため症状がそれ以上ひどくならないように、炎症を抑える点眼薬や、細菌の混合感染を予防する目的で抗生物質の点眼を続けます。治療法は対症療法となります。抗炎症作用のある薬剤を点眼したり、角膜に炎症や濁りが発症している場合はステロイド剤の点眼を行ったりします。アデノウイルスのみならず細菌も感染していると疑われる場合には抗菌薬の点眼も追加されます。ウイルスに対する抵抗力をつけるために休養を十分にとって体力を落とさないことが大切です。
罹ってしまった時の感染を広げない方法
・目をこすったり触ったりしない。目を触った手でいろいろな場所に触れない。
・石鹸でこまめに手洗いをする。
・洗面器やタオルは家族と別にする。
・洗濯は家族と別々にする。
・入浴も最後に入るようにする。
・涙や目ヤニを拭く時はティッシュペーパーを用い、ビニール袋にまとめて入れてから捨てる
・医師の許可があるまでは、職場や学校は休んでください
無意識に目を触ってしまうということはよくあることだと思います。結膜炎になってしまった時は感染を広げないように、いつもより目に触れることに対して意識をするようにしましょう。
まとめ
その一:周りの人にうつらないように感染予防を行いましょう。手洗いをしっかり。
その二:合併症が起きないように、医師の完治の診断がでるまできちんと治療をしましょう。