[瞳の相談所7] 睫毛貧毛症

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自分のまつげが短くなってきた、細くなってきた、薄くなってきたと感じることはありませんか。最近、その悩みを解消するために医療機関で治療できるようになりました。
「睫毛貧毛症」という診断名をご存知でしょうか?まつげの本数が少ない、短い、または細い状態を特徴とする疾患です。
まつげは、ほこりなどの異物が目の中に入らないように防ぐ役割があります。アトピー性皮膚炎や抗がん剤の投与による副作用、加齢、ストレス、さらにまつげエクステンションを繰り返すことによる抜け毛などが原因で減少することが知られています。
まつげの減少により、美容上の観点から精神的な苦痛や不安に陥ってしまうこともあります。
睫毛貧毛症を治療する国内初の薬「ビマトプラスト」が2014年3月、厚生労働省に承認されました。15年10月現在、国内唯一の治療薬です。なお、日本に先駆け、米国をはじめとする世界23カ国ではすでに承認が得られています。
髪や皮膚の毛は一定のサイクルで発毛と脱毛を繰り返しています。これはまつげも同様です。ビマトプラストは毛根を包み込んでいる組織(毛包)に働き掛けて、まつげが成長するための期間を長くします。
その結果、まつげは「太く」「長く」「濃く」なります。なお、毛包の数自体は増えないため、発毛の効果はなく、あくまでも育毛の効果となります。
日本での臨床試験では4ヵ月間の使用で、加齢による睫毛貧毛症の人では約77%に改善がみられ、抗がん剤治療でまつげが抜けてしまった人では約88%の人に改善がみられました。
このように有効性が認められますが、効果がはっきりするまで少なくとも2ヵ月間は薬の塗布を続けることが必要です。
また、効果を持続させるためには継続して使わなければなりません。使用を中止すると数週間から数ヵ月かけて徐々に元のまつげに戻っていきます。
この疾患の治療は、自由診療で健康保険が適用されないため、全額自己負担となります。なお、この薬の類似品や個人輸入などの製品が出回っていますが、安全性の保証がないため注意が必要です。
まつげの減少が気になる方は、一度医療機関で相談されてはいかがでしょうか。取扱機関は医療総合サイトQlife(http://www.qlifeweb.jp/eyelash/)で検索できます。

(小杉眼科副院長・林康司)

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